皆さま、いつも有難うございます。
会社設立サポートセンター練馬・センター長の北島です。
さて、新年の第96回箱根駅伝はご覧になりました?
TVでご覧になった方も多いかと思いますが、今回は東海大学の2連覇への注目度が高かったので、私も小田原中継所の近くで選手の力走を応援させて頂きました^^
結果は。。。初優勝以来「史上最弱」と言われ、シード権獲得さえ危ぶむ声があった青山学院大学が圧巻のレースを披露し、大会記録を7分近く塗り替えて王座を奪還、令和の初代王者に輝きましたね!
終ってみれば「最強チーム」として称えられ、青学大は「やっぱり強い」という印象を持ちまして、その秘訣を探るべく原監督の優勝後初講演『強い人と組織作りのメソッド』を聴いて参りました!
今回はその講演の中から、皆さまの組織作りのお役に立つポイントをピックアップしてお伝えしたいと思います。
※講演で監督を「社長」、部員を「職員」に置き換えて記載します。
◆強い人と組織作りについて
人と組織作り方針の柱は、社長が代わっても強い組織を維持するため、職員に「考えさせる」こと。
一番大事なのは、職員が自社の方針・目標に対して「どうなりたいのか」。職員のベクトルを合わせ組織が自律できるならば、あとは各人の「強い想い」が勝負(業績)を左右するということですね。
今回は、組織の成長ステージを4段階に分けられて説明されていたので、それをご紹介します。
1)ステージ1 初期:上位下達の組織
・社長対職員の関係・・・1対「枠」であり組織化されていない状態
・ティーチング ・・・核となる部分を徹底させる(長距離走では、
「規則正しい生活」とのこと)
ここで、規則正しい生活を送らせるために、寮の規則を充実させたそうです。企業で言えば、就業規則やその内規にあたりますね。
寮の規則の中で、印象的だったのが人間力とチーム力向上のために原則として「朝夕は全員で食べる」というルールです。
企業でも食事会やコンパ、社内行事など全員参加型イベントの開催を慣習的に行っている所があるかと思いますが、ただ漠然と行うのではなく、その意義を踏まえて実施すると効果も違うのでしょうね!
上位下達によるデメリットとして指示待ちの発生や没個性のおそれがありますが、初期ではある程度仕方のない面かと思います。
2)ステージ2 自覚期
・社長と各責任者の関係
・スタッフ職の育成
リーダー的職員に責任を持たせるデメリットとして、
・社長の方針が末端まで行き届かなくなるおそれ
・上下間のつながりが希薄になるおそれ
などが挙げられますが、この点はどこまで任せていくかがカギで、社長は柔軟に対応を変えていく必要がありますね。
3)ステージ3 コーチング期
・各責任者にキーワードを伝え、コーチングする
・縦横の関係を構築し「考える」ようにさせる
自ら考えさせることによるデメリットとして、自主性と自由をはき違え、軽い空気が蔓延するおそれなどがあります。
この点については、管理者としての歯止めが必要であり、具体的には「人」としてどうあるべきか、創業者の理念(社訓)を伝え続けることが重要とのことでした。
企業でも同様で、社長の理念・ビジョンを繰り返し伝えていくことが肝要ですね!
4)ステージ4 自立(自律)期:支援型の運営組織
・外部の指導者を巻き込みながら、社長は組織や職員に対してサポーター役にまわる
・職員の自主性と組織(チーム)の自立を求める
おおよそ上記のような流れで組織は成長し、4連覇した時はステージ4の状態で運営されていたのですね。
ところが、今季(始め)は4年生に課題があったためかステージ1からスタートし、監督が率先垂範でチーム改革を進める中、箱根駅伝直前で何とか最終ステージ4まで引き上げたような1年間だったようにお話をされておりました(もちろん、2年生以上は一度ステージ4を経験しているので加速度的に成長できたのだと思います)。
そして、ステージ4に達しても「強くなる」ことに終わりはなく、「進化し続けること」を説いておられました。
企業に置き換えれば、確かに経営環境は毎年変わり続けておりますので、人も組織も進化し続けなければ存続さえも危うくなる可能性がありますね。
青学大の来季は今回のメンバー6人が残るので、原監督も97回箱根駅伝の展望として「青学1強」(笑)と豪語されて連覇は当然とした上で、チームのさらなる進化が課題と仰ってました。
まさに敵は「己自身」ということなのでしょう。
自信溢れる青学とライバルの対決で来年の駅伝も楽しみですね!
今回は『強い人と組織作り』のポイントについて、青学大の原監督の講演を基にご紹介しましたが、いかがだったでしょう?
私の生まれ故郷である信濃の国で戦国時代の武将である武田信玄は
「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」という有名な言葉を残しております。
信頼できる「人」は「城」にも匹敵するという意味です。
まさに企業存続のための礎となる人材を発掘し、『自ら考え、自律的に行動できる』ように磨き(育て)上げること、つまり『人財創り』こそが、組織強化の要諦であり、その進化が永続企業として成長し続けることを可能ならしめると、今回の講演で再認識した次第です!
本内容が皆さまの人と組織作り及びその進化へのヒントになれば幸いです。
合掌
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